「仰」
1. 音読み・訓読み
- 音読み: ギョウ(呉音)、コウ(漢音)
- 訓読み: あお(ぐ)、おお(せ)
2. 成り立ち
「仰」は会意文字で、部首である「人(にんべん)」と、「卬(あおぐ)」の組み合わせで成り立っています。
「卬」は、頭を上げて見上げる姿を表し、「仰」はその動作を示すものです。
3. 漢字構成
- 部首: 人(にんべん、亻)
- 画数: 6画
- 構成要素: 人(にんべん)+ 卬
4. 発音
- 音読み: ギョウ、コウ
- 訓読み: あお(ぐ)、おお(せ)
5. 意味
- 上を向く、見上げる
- 例: 天を仰ぐ
- 尊敬する
- 例: 仰ぎ見る
- 人に頼む、命令する
- 例: 指示を仰ぐ
6. 言葉一覧
-
仰天(ぎょうてん)
非常に驚くこと。
例: 「その光景に仰天した。」 -
仰角(ぎょうかく)
観測対象が基準面より上にあるときの角度。
例: 「ロケットの仰角を調整する。」 -
仰望(ぎょうぼう)
上を見上げて遠くのものを望むこと、尊敬すること。
例: 「英雄を仰望する。」 -
信仰(しんこう)
宗教や信念を信じること。
例: 「彼は深い信仰を持っている。」 -
仰ぐ(あおぐ)
上を見る、尊敬する、指示を求める。
例: 「星空を仰ぐ」「師匠を仰ぐ」「意見を仰ぐ」
7. 例文
-
仰ぐ
- 「彼は尊敬する先生を仰いで進学先を決めた。」
- 「天を仰ぎながら祈りを捧げた。」
-
仰天
- 「突然の知らせに仰天した。」
-
信仰
- 「彼は仏教の信仰を深く持っている。」
-
仰望
- 「古代文明の遺跡を仰望する。」
-
仰角
- 「人工衛星の発射時には仰角が重要だ。」