樟(くす)の音読み
ショウ。
例:樟脳(しょうのう)。
樟(くす)の訓読み
くす・くすのき。
一般には「くすのき」と読んでクスノキ(楠)を指します。
樟(くす)の成り立ち
形声(けいせい)文字です。
意符の「木」が「樹木」を、声符の「章」が音(ショウ)を表し、芳香をもつ大木=クスノキの意味になりました。
古くは樹脂から得られる芳香物質「樟脳」と深く結びついて用いられてきました。
樟(くす)の漢字構成
きへん(木)+章。
ご指定どおり「木偏に章」の構成です。
樟(くす)の発音
訓読み「くすのき」:IPA 参考表記 /kusu n̩oki/ 程度。
音読み「ショウ」:IPA 参考表記 /ɕoː/。
※表記はおおよその目安です。地域差があります。
樟(くす)の意味
- クスノキ(Cinnamomum camphora)のこと。常緑の大木。=「楠」と同義。
- クスノキから得られる芳香物質・防虫剤の総称「樟脳」。
- 地名・人名用字(例:樟葉(くずは)など)。
※「樟」は常用外漢字で、日常では楠を用いることが多いです。
樟(くす)の言葉一覧
- 樟(くす)/樟の木(くすのき)
- 樟脳(しょうのう)・樟脳油(しょうのうゆ)・樟脳玉(しょうのうだま)
- 樟葉(くずは:地名)
- 樟蔭(しょういん:樟の木陰・比喩的に学名や校名などで用例あり)
樟(くす)の例文
- 樟の木が神社の境内を見守っている。
- 夏の日差しを受け、樟の葉が濃い影を落とした。
- 祖母は衣類の防虫に樟脳を使っていた。
- 雨上がり、樟の香りがいっそう際立つ。
- 町のシンボルは、駅前に立つ巨樟だ。
- 「樟葉」の地名は、古くからクスノキと縁が深いことを物語る。