栖の音読み
セイ(まれに「サイ」とする用例もあります)。
漢語由来の語では語中で無アクセント化することが多く、複合語で位置によりアクセントが変わります。
栖の訓読み
す(む)・すみか。
現代日本語では「棲」の字形を用いるのが一般的です(例:棲む・棲み分け・水棲)。
栖の成り立ち
形声文字。
意符の「木(き)」が「木や森・止まる場所」を示し、音符の「西(せい)」が音を表します。
「木にとどまって暮らす」「すみつく」イメージから、住む・すみかの意味が生じました。
栖の漢字構成
きへんに西。
栖の発音(目安)
音読み「セイ」:/seː/(語により変化)。
訓読み「すむ」:/sɯmɯ/(東京式は頭高[1]が一般的)。
名詞「すみか」:/sɯmika/(東京式は頭高[1])。
※実際のアクセントは地域差・複合語で変動します。
栖の意味
① すむ・すみつくこと。
② すみか(住処)・ねぐら。
③ 生物が一定の環境に長く生活すること。
④ 接尾的に「〜棲(せい)」で「その環境に常に生息する」の意(例:水棲・陸棲)。
※一般には「栖」よりも「棲」の字体が広く用いられます。
栖(および棲)を含む言葉一覧
- 棲息(せいそく):その土地にすんで生きること。
- 水棲(すいせい):水中・水辺にすむこと。
- 陸棲(りくせい):陸上にすむこと。
- 半水棲(はんすいせい):水中と陸上の両方で生活すること。
- 海棲(かいせい):海にすむこと。
- 樹上棲(じゅじょうせい):樹上で生活すること。
- 洞穴棲(どうけつせい):洞穴で生活すること。
- 棲み分け(すみわけ):同所的に生物が資源や場所を分け合って共存すること。
- 栖(すみか):すみか・ねぐら(※表記は「住処」「棲家」なども)。
栖の例文
この谷は希少な猛禽が栖(す)む地域として知られている。
沼地にはカエルや昆虫など水棲の生き物が豊富だ。
森林伐採が進み、多くの動物が棲み処を失っている。
同じ川でも、魚たちは流れの速さで棲み分けをしている。
コアラは主にユーカリの木で生活する樹上棲の動物だ。