「乗る+りっとう」でできる漢字=剰(じょう)の解説
ご指定の「乗リ(乗る+りっとう)」は、実際の表記では剰と書きます。
以下、「剰」を対象に解説します。
剰の音読み(オンヨミ)
ジョウ(jō)
語例では「過剰」「余剰」「剰余」などで用いられます。
剰の訓読み(クンヨミ)
あまつさえ
あます
あまる
※「あまり」は通常「余り」と書くのが一般的で、「剰り」の用字はまれです。
剰の成り立ち
形声文字です。
意味を表す「りっとう(刂)」に、音を表す「乗」を組み合わせた字形です。
「刂(刀)」は切る・減ずるの意を帯び、計算・割り振りの比喩から「余り・のこり」の意味へ広がりました。
剰の漢字構成
りっとう(刂)+ 乗
部首は「刂(りっとう)」、総画はおおむね11画です。
剰の発音(表記・IPA・ローマ字)
音読み:ジョウ(長音)/ IPA:[d͡ʑoː] / ローマ字:jō
訓読み:あまつさえ / ローマ字:amatsusae
剰の意味
① 余り・のこり・よけい(余剰)
② 度をこす・多すぎる(過剰)
③ 算術での「剰り」=余り・剰余(剰余・剰余類・剰余算術)
類義:余分・余計・過多 / 対義:不足・欠乏
剰の言葉一覧(主要な熟語・用例)
- 過剰(かじょう):多すぎること。
- 余剰(よじょう):必要量を超えて余った分。
- 剰余(じょうよ):算数・数学での「余り」。
- 剰余金(じょうよきん):会計で純利益から処分されず残った金額。
- 剰余価値(じょうよかち):経済学用語。労働が生み出す余分の価値。
- 剰余類(じょうよりゅう)/剰余算術(じょうよさんじゅつ):合同算術・モジュラー計算の基礎概念。
- 剰え(あまつさえ):そればかりか・おまけに(古風な書き表し)。
剰の例文
・在庫が過剰になり、保管コストが膨らんでいる。
・今年は収穫が良く、需要を上回る余剰が出た。
・a÷b の計算で、剰余(余り)は 2 だった。
・利益処分で剰余金の一部を配当に回す。
・塩分の過剰摂取は健康リスクを高める。
・彼は期限内に仕上げ、あまつさえ改良案まで添えてきた。