銀行で書類を書くとき、あなたは「カブシキガイシャ」と書いていますか?それとも「カブシキカイシャ」?
実は、どちらでも間違いではありません!
今回は、株式会社の正しい書き方と、銀行での記入例、さらに略称まで詳しく解説します。
カブシキガイシャ?カブシキカイシャ?株式会社のフリガナはどっち???
実は、「カブシキガイシャ」と「カブシキカイシャ」のどちらでも正解なんです!
普段なんとなく使い分けていたり、どちらが正しいのか迷った経験はありませんか?
今回は、それぞれの書き方の違いと、それぞれの状況に合った使い方をわかりやすく解説します。
銀行で書類を書くときは「カブシキガイシャ」
銀行で口座開設や融資の申込みなどをする際は、**「株式会社カブシキガイシャ」**と書くのが一般的です。
これは、銀行業界で長年慣用されてきた表記だからです。
正式な文書では「カブシキカイシャ」
会社法や定款などの正式な文書では、**「株式会社カブシキカイシャ」**と書くのが正しいとされています。
これは、会社法で定められている表記だからです。
略称は「カブシキ」
「株式会社」の略称は**「カブシキ」**です。
これは、どちらの読み方でも略すことができます。
辞書にはなんて?
辞書には、「株式会社」のフリガナは「カブシキガイシャ」と「カブシキカイシャ」の両方が掲載されています。
例えば、『広辞苑』(岩波書店)や**『大辞林』**(三省堂)などの主要な国語辞典では、以下のように記載されています。
広辞苑
【株式會社】(カブシキガイシャ、カブシキカイシャ)…
大辞林
【株式會社】(カブシキガイシャ、カブシキカイシャ)…
このように、辞書では**「ガイ」と「カイ」の両方の読み方**が認められていることがわかります。
しかし、実際の場面では、それぞれの状況によって使い分けるのが一般的です。
- 銀行で書類を書くときは「カブシキガイシャ」
- 正式な文書では「カブシキカイシャ」
詳しくは、前の回答で説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。
なぜカブシキ「ガ」イシャ?
カブシキガイシャになってしまう理由に、「連濁」という日本語の特徴が挙げられます。
連濁(れんだく)とは、日本語において、二つの語が結びついて一語になる(複合語)際に、後ろの語(後部要素)の語頭の清音が濁音に変化する現象を指します。
例えば、「ときどき」や「いけばな」などが連濁の例です。
例
- 鼻 + 声 = 鼻声(はな + こえ = はなごえ)
- 朝 + 顔 = 朝顔(あさ + かお = あさがお)など
つまり、株式➕会社=カブシキガイシャとなります。
株式会社の略は?
あまり多く使われていませんが、株式会社の略称は、主に以下の2つが一般的です。
- 株式会社カブシキ
- K.K.
1. 株式会社カブシキ
これは、「株式会社」の「カブシキ」の部分だけに略したものです。
最も一般的な略称であり、銀行や公文書など、幅広い場面で使用されています。
2. K.K.
これは、「株式会社」の英語表記である**「Kabushiki Kaisha」の略**です。
海外とのやり取りなどで**「株式会社」**を英語で表現したい場合に使用されます。
英語にするとどうなるの?
株式会社の英語表記は、主に以下の3つが一般的です。
1. Kabushiki Kaisha (K.K.)
これは、「株式会社」の直訳です。
正式な場面や海外とのやり取りなどで最もよく使用されます。
2. Incorporated (Inc.)
これは、アメリカで一般的に使用される株式会社の略称です。
米国企業とのやり取りなどで使用されることがあります。
3. Limited (Ltd.)
これは、イギリスで一般的に使用される株式会社の略称です。
英国企業とのやり取りなどで使用されることがあります。
振込先が「株式会社」って付いてたら・・・?
振込先名義に**「株式会社」**が含まれている場合、以下の点に注意して振込を行う必要があります。
1. 口座名義の入力
口座名義は、全角カナで正確に入力する必要があります。
**「株式会社」は「カ」**と略し、カッコで囲みます。
例
- 株式会社〇〇 → カ)〇〇
- 〇〇株式会社 → 〇〇(カ
カブシキガイシャに関するQ&A
ここからは株式会社に関する質問にお答えします、
カブシキガイシャとカブシキカイシャの違いって?
上でも説明しましたが、同じです。日本語特有の「連濁(れんだく)」によるもの。
「株式会社」の読み方は?
カブシキガイシャでもカブシキカイシャでもどちらも正解。一般的には、「カブシキガイシャ」
株式会社をカタカナで略すと?
種 類 | 略 称 | |
---|---|---|
先頭に使うとき | 末尾に使うとき | |
株式会社 | カ) | (カ |
有限会社 | ユ) | (ユ |
合名会社 | メ) | (メ |
口座名義の「カ」ってなに?
口座名義の**「カ」は、「株式会社」**の略称です。
正式な口座名義では**「株式会社〇〇」と表記されますが、振込などの手続きではスペースや記号の使用が制限されているため、「カ」**のように略して表記することがあります。
略称を使用する場合は、以下の点に注意する必要があります。
- 全角カナで入力する。
- カッコで囲む。
例
- 株式会社〇〇 → カ)〇〇
- 〇〇株式会社 → 〇〇(カ
口座名義に「カ」が含まれている場合の振込方法
口座名義に**「カ」**が含まれている場合の振込方法は、金融機関によって異なりますが、一般的には以下の通りです。
1. ATM
- 口座名義入力欄に**「カ)〇〇」のように全角カナ**で入力する。
- カッコは必須ではないが、推奨される。
- 口座番号も正確に入力する。
- 振込金額も正確に入力する。
2. インターネットバンキング
- 口座名義入力欄に**「カ)〇〇」のように全角カナ**で入力する。
- カッコは必須ではないが、推奨される。
- 口座番号も正確に入力する。
- 振込金額も正確に入力する。
3. 窓口
- 伝票に**「カ)〇〇」のように全角カナ**で記入する。
- カッコは必須ではないが、推奨される。
- 口座番号も正確に記入する。
- 振込金額も正確に記入する。
その他
- 振込を行う前に、振込先に確認しておきましょう。
- 振込後、控えを保管しておきましょう。
株はなぜ「かぶ」っ呼ばれるの?
株が「かぶ」と呼ばれる理由は、主に以下の2つが考えられます。
1. 木の株から由来
**「株」の語源は、木を切った後に残る「切り株」**だとされています。
切り株は、木を切った後も根っこが残っているため、新しい芽が出て成長する可能性があります。
株も同様に、将来の利益を生み出す可能性を秘めていることから、**「切り株」に例えられて「かぶ」**と呼ばれるようになったと考えられます。
2. 古代中国の言葉から由来
中国語で**「資本」を意味する「股」という字が、「かぶ」**の語源になったという説もあります。
「股」は、股関節や股間を意味する字ですが、財産や資本という意味も持ちます。
日本に**「股」が伝わった際に、「かぶ」と音読みされ、「資本」や「財産」という意味で「株」**という言葉が使われるようになったと考えられます。
どちらの説が正しいのかは定かではありませんが、「株」が「かぶ」と呼ばれるようになった背景には、将来の利益を生み出す可能性や財産としての意味合いが関係していると考えられます。
その他
「株」は、「かぶ」以外にも「カブ」や「カブシキ」など様々な呼び方があります。
「カブ」は略称として、「カブシキ」は「株式会社」の音読みとして使われます。
どの呼び方が正しいのかは、状況によって異なります。
正式な場では**「カブシキ」、略称としては「カブ」や「かぶ」**を使うのが一般的です。
そもそも「株式会社」ってなに?仕組みは?簡単に説明します。
株式会社とは、出資者から資金を集めて事業を行い、利益を追求する法人です。
主な特徴は以下の通りです。
- 所有と経営の分離: 出資者(株主)と経営者(取締役)が分離されている。
- 有限責任: 株主は、出資額以上の責任を負わない。
- 株式の発行: 株式を発行して資金を集めることができる。
- 設立の容易性: 比較的容易に設立できる。
- 情報公開義務: 一定規模以上の株式会社は、財務状況などを公開する必要がある。
株式会社の仕組みを簡単に説明すると、以下のようになります。
- 設立: 設立者は、定款を作成し、発起人会を開催して株式会社を設立します。
- 株式の発行: 株式会社は、株式を発行して資金を集めます。
- 株主総会: 株主は、株主総会に出席して、経営陣を選出したり、重要な議案を決定したりします。
- 取締役会: 取締役会は、経営陣が会社の経営を執行します。
- 事業活動: 株式会社は、事業を行い、利益を追求します。
- 利益の分配: 株式会社は、利益を株主に配当します。
株式会社は、資金調達や経営の効率化など、多くのメリットがあります。
一方、情報公開義務やガバナンス体制の整備など、デメリットもあります。
株式会社は、様々な事業に利用されています。
例えば、製造業、サービス業、小売業、金融業など、幅広い業種で株式会社が使われています。
「該社」って?
「該社」とは、話題に上っている会社、文脈で既に言及されている会社、第三者から見ている会社のことを指す言葉です。
**「該」という漢字は、「その」**という意味の指示代名詞です。
**「社」は、「会社」**という意味の名詞です。
つまり、「該社」は、**「その会社」**という意味になるのです。
「該社」は、主にビジネス文書やニュース記事などで使用されます。
具体的には、以下のような場面で使用されます。
- 契約書や覚書などで、当事者以外の会社を指す場合
- ニュース記事などで、話題になっている会社を指す場合
- 社内文書などで、自社と取引先などの会社を区別する場合
「該社」を使用する場合は、文脈によってどの会社を指しているのかが明確である必要があることに注意する必要があります。
例
- 「A社と該社は、共同で事業を行うことに合意した。」
この文脈では、A社以外の会社が**「該社」**であることがわかります。
- 「政府は、該社の独占禁止法違反行為を調査している。」
この文脈では、政府が調査している会社が**「該社」**であることがわかります。
- 「当社は、該社から部品を調達している。」
この文脈では、自社が部品を調達している会社が**「該社」**であることがわかります。
「該社」は、フォーマルな場面でよく使用される表現です。
しかし、口頭での会話ではあまり使われません。
口頭での会話では、「その会社」や「○○株式会社」などの方が一般的です。
カブシキガイシャ?カブシキカイシャ?株式会社のフリガナはどっち?まとめ
株式会社のフリガナは**「カブシキガイシャ」と「カブシキカイシャ」の2つ**が一般的です。
どちらも正しいのですが、状況によって推奨される方は異なります。
正式な場面では**「カブシキガイシャ」、略称としては「カブシキカイシャ」**を使うのが一般的です。
銀行での書き方は、金融機関によって異なる場合があります。
口座名義に**「株式会社」が含まれている場合は、「カ)**」と略して表記することがあります。
振込を行う場合は、振込先に確認しておきましょう。